2017/07/15
正社員登用制度とはどんな制度?
非正規社員から正規雇用に
正社員登用制度について、理解している方はどの程度いらっしゃるのでしょうか。転職活動をしていると、求人情報を見る機会も増えますから、目にすることが多くなります。ですが、具体的にどのような制度なのかはわからない、知らないという方が多いのが実状です。
正社員登用制度とは、アルバイトや契約社員などの非正規雇用から、正社員へと雇用形態を変えることのできる制度になります。正社員登用制度の内容や条件については、法律で定められてはいません。そのため、企業ごとに登用される対象や基準、条件が異なります。たとえば、入社時は契約社員で仕事をスタートし、数ヶ月~数年後など、企業が設けた勤務期間や条件、試験をクリアした場合に正規雇用されるというものです。
正社員になった場合には、仕事の幅が広くなります。その結果として、給料がアップするというケースもあるのです。転職の際は、この制度の記載が、あるかないかも確認してみましょう。
企業ごとに異なる正社員登用の条件
求人情報に「正社員登用制度あり」と記載があったとしても、必ず正社員になれる保障はありません。この制度は法律で定められていないため、企業によって登用される基準や条件がさまざまだからです。
一定の条件を満たせば必ず正社員になれる企業もあれば、正社員になった事例が1回しかないのに、「正社員登用制度あり」と記載されている場合もあります。正社員登用制度の記載がない場合でも、仕事を続けているうちにできた信頼関係や実績を認められ、「正社員にならないか」と打診されるような嬉しいケースもあります。
正社員を目指そうとする時に、社員登用制度という手段を上手く使うためには、事前に制度の内容について企業の方に問い合わせておくと良いでしょう。
企業側から見た正社員登用
企業側は、正社員登用制度をどのように感じているのでしょうか。ある企業の人事担当者の声として、「社員以上に優秀な働きでないと、正社員に登用はできない」という意見がありました。雇用されている側から聞くと、とても厳しく感じますが、企業側からすれば当然のことなのです。
契約社員と正社員を雇用した場合の違いからすると、やはりコストやリスクが大きく関わってきます。当然、コストやリスクは契約社員で雇用した方が少なくなり、正社員では増えます。正社員を雇用することにより、企業は給料や社会保障などの負担を抱えることになります。継続雇用も必要になります。このような状況があるからこそ、企業側も正社員登用には慎重になってしまうのでしょう。
正社員になることを厳しいと思い諦めるか、チャンスと捉えるかは、働くその人自身が決めることです。目標に向かい、積極的に行動することで、雇用条件の評価に値する成果につなげることもできます。その結果、企業にとって重宝される貴重な人材となり、正社員登用への可能性もでてくるでしょう。